【書評】鶴屋南北未刊作品集 第一巻|古井戸 秀夫|白水社

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江戸歌舞伎の黄金期を築いた狂言作者、四世鶴屋南北。その膨大な作品群の中でも、これまで活字化されることのなかった幻の作品に光を当てる「鶴屋南北未刊作品集」の第一巻が、南北研究の第一人者である古井戸秀夫氏の校訂・編集により白水社から刊行されました。本書は、南北が襲名する以前、「勝俵蔵」として活躍した時代の貴重な作品を収録し、新たな南北像を浮かび上がらせる画期的な試みです。

鶴屋南北未刊作品集 第一巻の基本情報

書名 鶴屋南北未刊作品集 第一巻
副題 勝俵蔵篇
著者 古井戸 秀夫
出版社 白水社
発売日 2021年06月02日頃
ISBN 9784560098400
ジャンル 人文・思想・社会
価格 28,600円(税込)

鶴屋南北未刊作品集 第一巻はどんな本?

本書は、江戸時代を代表する狂言作者である四世鶴屋南北の、これまで全集未収録であった作品群を活字化する「鶴屋南北未刊作品集」の記念すべき第一巻です。 特に、南北が57歳で鶴屋南北を襲名する以前、「勝俵蔵」という名で立作者として江戸劇壇の頂点に立っていた時代の作品に焦点を当てています。 巻頭には、勝俵蔵の単独作と推定される最初の台本『江の島奉納見台』が収録され、その他にも五代目松本幸四郎の当たり役「引窓与兵衛」の初演作『春商恋山崎』など、南北劇の原点ともいえる貴重な作品が収められています。 これらの作品を通じて、南北が確立した「驚くべき綯い交ぜの世界」の一端が明らかになります。

鶴屋南北未刊作品集 第一巻の内容と読みどころ

特徴1

江戸歌舞伎の巨匠、四世鶴屋南北の、これまで活字化されていなかった未刊作品を初めて世に送り出す、歌舞伎研究史上画期的な資料集である点。

特徴2

南北襲名以前の「勝俵蔵」時代の作品に特化しており、彼の初期の作劇術や、江戸劇壇における立作者としての活躍ぶりを詳細に知ることができる点。

特徴3

『江の島奉納見台』や『春商恋山崎』など、具体的な作品の収録により、南北劇の根幹をなす「綯い交ぜ」の演劇構造や、当時の舞台の様子を鮮やかに想像できる点。

この本がおすすめの人

本書は、歌舞伎研究者、江戸文学・文化史研究者、演劇史家、そして鶴屋南北の作品や生涯に深い関心を持つ愛好家にとって必読の一冊です。古典芸能の一次史料を読み解き、当時の社会や文化、人々の価値観を考察したい読者にも適しています。また、日本の演劇史における重要な転換点に関心がある方にもおすすめできます。

鶴屋南北未刊作品集 第一巻の評判・口コミ

『鶴屋南北未刊作品集 第一巻』は、南北研究の第一人者である古井戸秀夫氏による長年の研究の集大成として、学術界から高い評価を受けています。 毎日新聞の書評でも演劇評論家によって紹介されるなど、その学術的価値と重要性が広く認識されています。 読書メーターでは、シリーズの他の巻を含め、専門的な内容への関心を示すレビューが見られ、歌舞伎研究における「南北ブーム」をさらに深化させるものとして注目されています。 既存の全集では触れられなかった作品が活字化されることで、新たな南北像の構築に貢献すると期待されています。

鶴屋南北未刊作品集 第一巻の著者情報

古井戸秀夫氏は1951年東京生まれの演劇学者で、早稲田大学文学部演劇科を卒業後、早稲田大学教授、東京大学文学部教授を経て、東京大学名誉教授を務めています。 鶴屋南北研究の第一人者として知られ、その集大成である大著『評伝 鶴屋南北』(白水社)は、読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、日本演劇学会河竹賞、角川源義賞など、数々の権威ある賞を受賞しました。 本書は、古井戸氏が半生をかけて精査・点検した未収録作品の活字化であり、長年の研究成果が凝縮されたものです。

鶴屋南北未刊作品集 第一巻の出版社情報

白水社は1915年(大正4年)に創業した老舗出版社で、哲学・思想、歴史、海外文学、演劇、語学など、多岐にわたる分野の書籍を刊行しています。 特に演劇分野に力を入れており、新人劇作家の登竜門として知られる「岸田國士戯曲賞」を主催するなど、日本の演劇文化の発展に貢献しています。 鶴屋南北に関する古井戸秀夫氏の『評伝 鶴屋南北』も刊行しており、古典芸能や学術研究書にも定評があります。

鶴屋南北未刊作品集 第一巻を購入する前に確認したい情報

発売日は2021年06月02日頃、ISBNは9784560098400です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。

鶴屋南北未刊作品集 第一巻の書評まとめ

『鶴屋南北未刊作品集 第一巻』は、江戸歌舞伎の革新者である四世鶴屋南北の、これまで知られざる初期作品に触れることができる、研究者待望の一冊です。古井戸秀夫氏という第一人者の手による丁寧な校訂と活字化は、南北研究に新たな視点をもたらし、歌舞伎の歴史や作劇術の理解を深める上で不可欠な資料となるでしょう。専門的な読者にとって、その学術的価値は計り知れません。

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