【書評】医心方(巻25 A)|丹波康頼/槇佐知子|筑摩書房

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医心方(巻25 A) 9784480505354 筑摩書房 パッケージ画像

平安時代に編纂された日本最古の医学書『医心方』は、当時の医療、生活、文化を知る上で貴重な資料です。本書『医心方(巻25 A)』は、全30巻からなる壮大なシリーズの一冊であり、特に古代の育児や小児の治療に焦点を当てています。現代医学とは異なる視点から、古代の人々が子どもの健康と成長にどのような願いを込め、どのような知恵を実践していたのかを探求する、学術的にも文化史的にも意義深い一冊です。

医心方(巻25 A)の基本情報

書名 医心方(巻25 A)
著者 丹波康頼/槇佐知子
出版社 筑摩書房
発売日 2006年03月
ISBN 9784480505354
ジャンル 医学・薬学・看護学・歯科学
価格 29,700円(税込)

医心方(巻25 A)はどんな本?

『医心方(巻25 A)』は、平安時代の宮中医官である丹波康頼が984年に撰した日本最古の医学書『医心方』シリーズの一巻です。この巻では、儀礼、命名、育児、治療に関する八十八章が収められています。特に、乳幼児の死亡率が高かった古代において、子どもが無事に成長することを願う切実な祈りや呪術、そして知恵熱、疳疾、先天的疾病、皮膚病など、小児特有の治療法が網羅された「小児篇」の分冊となっています。現代の育児法にも通じる示唆に富む内容が含まれており、各分野の研究者にとって必携の書とされています。

医心方(巻25 A)の内容と読みどころ

特徴1:古代の育児と儀礼

出生児の大半が6歳前に死亡した時代における、命名や儀礼、呪術に込められた古代人の切実な願いと知恵を深く掘り下げています。

特徴2:小児特有の治療法

知恵熱、疳疾、先天的疾病、皮膚病など、現代にも通じる小児の病気に対する当時の治療法が詳細に記されており、医学史的価値が高いです。

特徴3:現代に通じる育児の知恵

古代の育児法の中には、現代人が学ぶべき示唆に富む内容が数多く含まれており、歴史的視点から現代の育児を見つめ直すきっかけを与えます。

この本がおすすめの人

本書は、日本古代史や文化史、特に平安時代の生活や風俗に関心のある研究者におすすめです。また、医学史、東洋医学、小児医学の専門家にとっては、貴重な原典資料として深く読み解くことができるでしょう。さらに、歴史的な育児法や子どもの健康に対する考え方に興味を持つ一般の読者や、現代の育児に新たな視点を取り入れたいと考える方にも、新たな発見をもたらす一冊となるでしょう。

医心方(巻25 A)の評判・口コミ

『医心方』シリーズ全体は、日本に現存する最古の医学書として、学術的に極めて高い評価を受けています。中国の隋・唐時代の膨大な医書を引用しており、現在では失われた多くの文献を復元できることから、文献学上も非常に重要な書物とされています。 槇佐知子氏による全訳精解版は、その詳細な翻訳と注釈により、専門家から「画期的な業績」と評されており、古典医学研究における金字塔として認識されています。 特に、本巻のような特定のテーマに焦点を当てた分冊は、それぞれの分野の研究者にとって不可欠な資料として重宝されています。

医心方(巻25 A)の著者情報

丹波康頼(たんばのやすより、912-995)は、平安時代の宮中医官を務めた鍼博士であり、『医心方』の撰者です。984年に円融天皇に『医心方』を献上し、その功績により丹波宿禰姓を賜りました。彼の祖先は渡来人ともいわれ、子孫は代々朝廷の官医の長官を務めました。 『医心方』は、中国の多くの医書を引用して病気の原因や治療法を述べたもので、日本最古の医学書として知られています。 槇佐知子(まき さちこ)氏は、静岡県生まれの古典医学研究家、作家です。日本医史学会会員として、『医心方』と『大同類聚方』の研究に長年取り組み、独学で現代語への全訳を成し遂げました。 『全訳精解 大同類聚方』の刊行により1986年に菊池寛賞、翌年にはエイボン功績賞を受賞。 『医心方』全30巻33冊の全訳精解を2012年に完結させ、関科学技術振興記念財団のパピルス賞を受賞しています。 著書に『医心方の世界』など多数あります。

医心方(巻25 A)の出版社情報

筑摩書房は1940年(昭和15年)6月18日に創業した日本の出版社です。 文学、思想、歴史、社会科学、自然科学、芸術など多岐にわたるジャンルの書籍を出版しており、特に文学者の個人全集や『世界文学全集』など、全集の刊行で知られています。 また、古典・現代文の教科書も手掛けています。 本書『医心方』シリーズは、同社が長年にわたり取り組んできた学術的かつ文化的に重要な古典籍の刊行事業の一環であり、日本の言論・文化の発展に寄与する出版活動を続けています。

医心方(巻25 A)を購入する前に確認したい情報

発売日は2006年03月、ISBNは9784480505354です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。

医心方(巻25 A)の書評まとめ

『医心方(巻25 A)』は、平安時代の医学と育児に関する貴重な知見を提供する一冊です。古代の医療や生活様式、そして子どもの健康への願いを深く理解したいと考える研究者や、歴史的な視点から現代の育児を見つめ直したいと願う読者にとって、示唆に富む内容が詰まっています。学術的な厳密さと、現代にも通じる普遍的なテーマが融合した、読み応えのある資料と言えるでしょう。

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