奈良時代に国家鎮護の経典として重視された『金光明最勝王経』。中でも国宝に指定されている「西大寺本金光明最勝王経」は、天平写経の最高傑作の一つとして知られています。本書は、この稀代の文化財を原寸・原色で忠実に再現した影印版であり、当時の書写技術、仏教思想、そして日本語の訓読のあり方を現代に伝える貴重な出版物です。歴史学、仏教美術史、国語学、文化財学の研究者にとって、その詳細な姿を間近で確認できる、待望の一冊と言えるでしょう。
国宝西大寺本金光明最勝王経の基本情報
| 書名 | 国宝西大寺本金光明最勝王経 |
|---|---|
| 副題 | 天平宝寺六年百済豊虫願経 |
| 著者 | 西大寺(奈良市) |
| 出版社 | 勉誠社 |
| 発売日 | 2013年09月 |
| ISBN | 9784585285052 |
| ジャンル | 語学・学習参考書 |
| 価格 | 110,000円(税込) |
国宝西大寺本金光明最勝王経はどんな本?
『国宝西大寺本金光明最勝王経 天平宝字六年百済豊虫願経』は、奈良市に位置する真言律宗総本山・西大寺が所蔵する国宝『金光明最勝王経』の全編を、原寸・原色で影印したものです。この経典は、天平宝字6年(762年)に百済豊虫が両親の菩提を祈願して書写させたもので、端正で美しい筆跡は天平写経の最優品と称されます。 各巻には平安初期の白墨による加点や、永長2年(1097年)の朱点が付されており、当時の読誦・理解のあり方を詳細に伝えています。 本書には、佐伯俊源氏(日本史)、月本雅幸氏(国語学)、野尻忠氏(文化財学)による解題が付され、この経巻の歴史的・文化史的位置づけが深く解説されています。
国宝西大寺本金光明最勝王経の内容と読みどころ
特徴1
奈良時代の天平宝字6年(762年)に書写された国宝『金光明最勝王経』を、原寸・原色で忠実に再現した影印版であり、天平写経の最高傑作とされる筆致を詳細に鑑賞できます。
特徴2
平安初期(9世紀)の白墨による詳密かつ明瞭な加点や、永長2年(1097年)の朱点など、当時の訓読や経典理解のあり方を具体的に示す貴重な情報が収録されています。
特徴3
日本史、国語学、仏教史、文化財学の専門家による詳細な解題が付属し、本経巻の歴史的・文化史的意義を多角的に深く理解するための手助けとなります。
この本がおすすめの人
この書籍は、奈良時代の仏教史、写経史、国語学、特に訓点資料研究に携わる研究者や大学院生にとって、極めて重要な一次資料となります。また、日本美術史、書道史、文化財学の専門家にとっても、国宝級の書跡を詳細に分析するための貴重なツールとなるでしょう。さらに、西大寺の歴史や寺宝に関心を持つ仏教研究者や、古代日本の国家と仏教の関係を深く探求したい一般の歴史愛好家にもおすすめです。
国宝西大寺本金光明最勝王経の評判・口コミ
『国宝西大寺本金光明最勝王経』は、奈良時代の写経の中でも「天平写経の最優品」と評価され、国語学史上、仏教史上において「大変貴重」な資料として広く認識されています。 この勉誠社による影印版は、その高精細な再現性により、原本の流麗な筆致や詳細な訓点を忠実に確認できる点が専門家から高く評価されています。 特に、平安初期の白墨点や永長2年の朱点といった訓点資料としての価値は、中古日本語の文法や言語接触の研究において不可欠とされており、関連する学術論文でも頻繁に参照されています。 専門性の高い資料であるため、一般の読者レビューは限られますが、学術界におけるその重要性は揺るぎないものです。
国宝西大寺本金光明最勝王経の著者情報
本書の「著者」として示される「西大寺(奈良市)」は、奈良時代に孝謙上皇(後の称徳天皇)の発願により765年に創建された、真言律宗の総本山です。 南都七大寺の一つとして栄え、鎌倉時代には叡尊によって復興されました。 西大寺は、この『金光明最勝王経』をはじめとする数多くの国宝や重要文化財を所蔵し、古代から現代に至る日本の仏教文化と歴史を伝える重要な役割を担っています。 本書は、西大寺が長年守り伝えてきた貴重な文化財を、学術研究のために公開する意義深い出版物です。
国宝西大寺本金光明最勝王経の出版社情報
勉誠社は、1967年創業の勉誠出版株式会社の事業を2021年に継承し、人文科学系の学術書や専門書を中心に刊行している出版社です。 日本史、文学、文化史、仏教、考古学など、多岐にわたる分野で専門性の高い書籍を出版し、学術研究の発展に貢献しています。 特に、古典籍の影印や復刻、研究書を数多く手掛けており、本書のような国宝級の文化財の出版は、同社の専門性と学術的使命を象徴するものです。 研究者や図書館、専門機関から厚い信頼を得ています。
国宝西大寺本金光明最勝王経を購入する前に確認したい情報
発売日は2013年09月、ISBNは9784585285052です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。
国宝西大寺本金光明最勝王経の書評まとめ
『国宝西大寺本金光明最勝王経』は、奈良時代の写経技術の粋と、当時の国家仏教の思想を現代に伝える、まさに「生きた歴史資料」です。その高精細な影印は、肉眼では捉えにくい細部の筆致や訓点までをも明らかにし、研究者にとっては新たな知見を得るための貴重な機会を提供します。日本古代史、仏教史、国語学、書道史に関心を持つ専門家や、日本の文化財の深遠な美と歴史的背景を探求したいと願う読者にとって、手元に置いてじっくりと読み解く価値のある、かけがえのない一冊となるでしょう。

