【書評】空2|荒木経惟|新潮社

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空2 9784103800095 新潮社 パッケージ画像

写真家・荒木経惟氏が癌の宣告と手術を経て、生と死の境界を見つめながら制作した写真集『空2』は、彼の写真人生を集大成する作品として2009年に新潮社から刊行されました。この作品は、単なる写真集にとどまらず、自身の死生観を色濃く反映した「遺作」と位置づけられており、限定千部で制作されたことからもその希少性と重要性がうかがえます。荒木氏の個人的な体験が、普遍的なテーマへと昇華された一冊として、多くの写真愛好家や美術関係者から注目を集めています。

空2の基本情報

書名 空2
副題 遺作
著者 荒木経惟
出版社 新潮社
発売日 2009年12月
ISBN 9784103800095
ジャンル 写真集・タレント
価格 36,300円(税込)

空2はどんな本?

『空2』は、荒木経惟氏が自宅のバルコニーから撮影した空の風景に、ペイントやコラージュといった絵画的手法を施して構成された作品集です。癌の宣告を受け、死を予感しながらも「新たなる生欲」を見出した荒木氏の心境が、空という日常的なモチーフを通して表現されています。白黒写真に書やペイント、コラージュが加えられた作品は、日々の記録であると同時に、写真と絵画の境界を横断する荒木氏独自の表現を集約しています。限定1000部で刊行され、全冊にサインとシリアルナンバーが入っている点も特徴です。

空2の内容と読みどころ

特徴1

癌の宣告と手術からの生還という、荒木経惟氏自身の切実な体験が作品の根底に流れており、死生観と生への欲望が強く表現されています。

特徴2

自宅のバルコニーから撮影された「空」という日常的な被写体に、書やペイント、コラージュといった多様な手法を組み合わせることで、写真と絵画の融合が試みられています。

特徴3

限定千部刊行で、全冊に荒木氏のサインとシリアルナンバーが施されており、写真集としての芸術的価値に加え、コレクターズアイテムとしての希少性が高い点も魅力です。

この本がおすすめの人

この作品は、荒木経惟氏の長年のファンや、彼の作品世界に深く触れたいと考える方に特におすすめです。また、現代アートや写真表現の可能性に関心のある方、特に写真と絵画の境界を探る表現に興味がある方にも響くでしょう。生と死、日常と非日常といった普遍的なテーマを芸術を通して考察したい方や、限定版のアートブックをコレクションしている方にも価値のある一冊です。

空2の評判・口コミ

『空2』は、荒木経惟氏のキャリアにおける重要な転換点を示す作品として評価されています。癌という個人的な体験が、彼の芸術表現に深みを与え、生と死という普遍的なテーマをより強く打ち出した点が高く評価されています。限定刊行であるため、多くのレビューが一般の読書サイトに多数見られるわけではありませんが、写真専門のギャラリーや古書店では、荒木氏の「遺作」としての位置づけや、その表現の深遠さに言及する声が見られます。特に、空という日常的なモチーフに込められた哲学的な意味合いや、ペイントやコラージュによる表現の多様性が注目されています。

空2の著者情報

荒木経惟(あらき・のぶよし)氏は、1940年東京都台東区生まれの日本を代表する写真家です。通称「アラーキー」として広く知られ、1963年に千葉大学工学部写真印刷工学科を卒業後、電通に勤務。1971年に妻・陽子との新婚旅行を撮影した『センチメンタルな旅』を自費出版し、「私写真」という独自のスタイルを確立しました。以来、妻との生活、東京の情景、ヌード、花、空など多様なモチーフを扱い、性と死を想起させる独自の表現を展開。これまでに500冊を超える写真集を刊行し、欧米では「グラン・マエストロ」(大巨匠)と称されるなど国際的に高い評価を受けています。2008年にはオーストリア政府より科学・芸術勲章を受章しています。

空2の出版社情報

新潮社は1896年(明治29年)に創立された、日本の出版文化を牽引してきた総合出版社です。文学作品を中心に、小説、文芸誌、美術誌、週刊誌、新書、コミック、写真集など多岐にわたるジャンルの書籍や雑誌を刊行しています。特に「新潮文庫」は1914年創刊と長い歴史を持ち、多くの名作を世に送り出してきました。また、「新潮新人賞」や「三島由紀夫賞」「山本周五郎賞」といった文学賞を主催し、新たな才能の発掘にも貢献しています。荒木経惟氏の作品集も多数手がけており、芸術分野においても重要な役割を担っています。

空2を購入する前に確認したい情報

発売日は2009年12月、ISBNは9784103800095です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。

空2の書評まとめ

荒木経惟氏の『空2』は、写真家自身の生と死への深い洞察が込められた、極めてパーソナルでありながら普遍的なテーマを持つ作品集です。彼の代表作の一つとして、その芸術的価値は高く、特に限定千部の希少性から、アートコレクターや荒木作品の熱心な愛好家にとっては見逃せない一冊と言えるでしょう。写真表現の枠を超え、人生の深淵に触れるような体験を求める読者に、深く響く作品です。

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