『瞽女と瞽女唄の研究』は、長年にわたる徹底的な史資料調査に基づき、盲目の女性旅芸人である瞽女とその歌「瞽女唄」の全貌に迫る本格的な総合研究書です。著者のジェラルド・グローマー氏は、音楽学の専門家としての知見を活かし、瞽女の社会的側面から芸能・音楽性まで多角的に分析しています。本書は、これまで知られざる「瞽女文化」の世界を明確に描き出し、その学術的価値の高さから複数の賞を受賞しています。
瞽女と瞽女唄の研究の基本情報
| 書名 | 瞽女と瞽女唄の研究 |
|---|---|
| 著者 | ジェラルド・グローマー |
| 出版社 | 名古屋大学出版会 |
| 発売日 | 2007年02月 |
| ISBN | 9784815805586 |
| ジャンル | 人文・思想・社会 |
| 価格 | 33,000円(税込) |
瞽女と瞽女唄の研究はどんな本?
本書は、20年にわたる史資料調査の集大成として、日本各地で活躍した瞽女の社会的実態を歴史的に解明し、彼女たちが携わった芸能と音楽を詳細に分析しています。研究篇では、近世の瞽女の障害、差別、芸能といった総論から始まり、北国、九州、西日本、東海地方、加賀藩、江戸東京、関八州、甲斐、信州、越後など、日本各地の瞽女の様相を地域ごとに掘り下げています。特に越後瞽女唄については、その「口語り」の形成過程や伝承、音楽形式的要素に焦点を当てた深い考察が展開されています。史料篇では、年表や村入用帳、諸国瞽女由緒記など貴重な史料が網羅されており、瞽女文化の全体像を理解するための基盤を提供しています。
瞽女と瞽女唄の研究の内容と読みどころ
特徴1
20年にわたる徹底的な史資料調査に基づき、日本各地の瞽女の社会的あり方と芸能・音楽を総合的に分析した、初の本格的研究である点。
特徴2
研究篇と史料篇の二部構成で、瞽女の歴史的実態から、越後瞽女唄の音楽形式的要素まで、多角的な視点から「瞽女文化」の知られざる世界を詳細に描き出している点。
特徴3
第19回小泉文夫音楽賞、第25回田邉尚雄賞を受賞するなど、その学術的貢献が高く評価されている点。
この本がおすすめの人
本書は、日本芸能史や音楽史、民俗学、社会史に関心のある研究者や学生に特におすすめです。特に、盲人芸能や女性芸能の歴史、地域文化の多様性について深く学びたい方にとって、貴重な知見を提供するでしょう。また、詳細な史料編は、今後の研究を進める上での基礎資料を求める方にも有用です。専門的な内容に踏み込みながらも、瞽女という存在に興味を持つ一般の読者にとっても、その文化の奥深さに触れることができる一冊です。
瞽女と瞽女唄の研究の評判・口コミ
『瞽女と瞽女唄の研究』は、その膨大なボリュームと内容の網羅性から、学術界で高い評価を得ています。多くのレビューで、20年にもわたる徹底的な史資料調査に基づいた本格的な総合研究であることが強調されており、特に音楽学の視点から瞽女唄を詳細に分析した点は、これまでの研究にはなかった画期的な試みとして評価されています。 読書メーターの感想では、その圧倒的な情報量と、音楽的な分析の深さが特筆されており、今後これを超える研究は出ないだろうという声も見られます。 また、朝日新聞の書評でも紹介されるなど、専門分野を超えて注目を集めたことがうかがえます。
瞽女と瞽女唄の研究の著者情報
ジェラルド・グローマー氏は、1957年アメリカ合衆国オレゴン州生まれで、オーストリアとアメリカの国籍を持つ研究者です。ジョンズ・ホプキンズ大学ピーボディ音楽院で音楽博士(ピアノ)を修了後、東京芸術大学大学院音楽研究科で芸術博士(音楽学)を取得しました。 専門は音楽学、民族音楽学、日本音楽史、近世芸能史、日本史で、特に日本の民俗音楽、中でも瞽女唄の研究に情熱を注いでいます。 山梨大学教育人間科学部教授を務め、著書に『幕末のはやり唄』や岩波新書『瞽女うた』などがあります。 本書『瞽女と瞽女唄の研究』は、2008年に第19回小泉文夫音楽賞と第25回田邉尚雄賞を受賞しています。
瞽女と瞽女唄の研究の出版社情報
名古屋大学出版会は、1982年に任意団体として設立され、1985年に財団法人化された大学出版会です。 「中部地方の、さらにはわが国の学術・文化の振興に寄与する」ことを目的とし、名古屋大学をはじめ中部地方の各大学の研究成果である学術書や大学教科書を刊行しています。 質の高い学術書を世に送り出すことに定評があり、大佛次郎賞、毎日出版文化賞、サントリー学芸賞など、数々の権威ある出版賞を受賞しています。 1999年には梓会出版文化賞特別賞、2006年には中日文化賞を受賞するなど、学術出版における先駆的な活動が高く評価されています。 本書も、同出版会の学術研究を重視する姿勢を体現する一冊と言えるでしょう。
瞽女と瞽女唄の研究を購入する前に確認したい情報
発売日は2007年02月、ISBNは9784815805586です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。
瞽女と瞽女唄の研究の書評まとめ
『瞽女と瞽女唄の研究』は、瞽女という日本の歴史の中で重要な役割を担った存在を、多角的な視点から深く掘り下げた学術書です。膨大な史料と音楽学的な分析に基づいた内容は、この分野の研究者にとって必携の一冊となるでしょう。また、専門的ながらも、日本の文化や芸能の奥深さに触れたいと考える意欲的な読者にとっても、新たな知見と感動をもたらす可能性を秘めています。その学術的価値と網羅性から、長く読み継がれるべき研究成果と言えます。


