【書評】イングランド労働者階級の形成|エドワード・P・トムスン/市橋 秀夫/芳賀 健一|青弓社

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1960年代に初版が刊行されて以来、社会史研究の金字塔として読み継がれてきたエドワード・P・トムスンの『イングランド労働者階級の形成』。産業革命期のイングランドで、民衆がどのようにして「労働者階級」としての意識を形成していったのかを、膨大な史料と多角的な分析によって描き出した本書は、歴史学のみならず、社会学、文化研究など幅広い分野に影響を与えてきました。市橋秀夫氏、芳賀健一氏による翻訳で、2003年に青弓社から刊行された本書は、その記念碑的な内容と重厚さから、多くの研究者や学生に必読書として支持されています。

イングランド労働者階級の形成の基本情報

書名 イングランド労働者階級の形成
著者 エドワード・P・トムスン/市橋 秀夫/芳賀 健一
出版社 青弓社
発売日 2003年05月30日頃
ISBN 9784787232137
ジャンル 人文・思想・社会
価格 22,000円(税込)

イングランド労働者階級の形成はどんな本?

本書は、産業革命期という激動の時代に、イングランドの民衆が「労働者階級」としての自己意識をどのように形成していったのかを克明に追った社会史研究の記念碑的作品です。単なる経済史や政治史の記述にとどまらず、民衆の日常生活、文化、政治運動、そして彼らが共有した価値観や感情といった側面から、階級形成のプロセスを多角的に分析しています。トムソンは、歴史の主役を支配階級だけでなく、一般の人々、すなわち「下からの歴史」に焦点を当て、彼らが主体的に社会変革に関わっていく姿を描き出します。1300ページを超える分厚い本書は、その網羅性と深い洞察から、歴史研究の古典として世界中で読み継がれています。

イングランド労働者階級の形成の内容と読みどころ

特徴1:「下からの歴史」という視点

支配者側からではなく、民衆や労働者の視点から歴史を再構築し、彼らの主体的な行動や意識の形成過程を浮き彫りにしています。

特徴2:階級形成の多角的分析

経済状況だけでなく、文化、政治運動、共同体のあり方など、労働者階級の形成に影響を与えた様々な要因を包括的に論じています。

特徴3:社会史研究の金字塔

1960年代の初版以来、社会史研究の分野で最も重要な著作の一つとされ、その後の研究に多大な影響を与え続けています。

この本がおすすめの人

本書は、産業革命期のイギリス社会や、階級形成のメカニズムに関心を持つ読者におすすめです。特に、歴史学、社会学、文化人類学などを学ぶ学生や研究者にとっては、必読の文献となるでしょう。また、社会の成り立ちや人々の意識がどのように形成されていくのかに関心がある一般読者にも、新たな視点を提供してくれるはずです。分厚い文献に挑戦したい、歴史を深く読み解きたいという意欲のある方にも適しています。

イングランド労働者階級の形成の評判・口コミ

『イングランド労働者階級の形成』は、社会史研究における古典的名著として高く評価されています。多くのレビューで、その網羅的な史料の提示と、民衆の視点から歴史を捉え直す斬新なアプローチが称賛されています。1300ページを超える分量から「鈍器本」とも呼ばれますが、その重厚さゆえに、歴史の深層を理解するための貴重な一冊として支持されています。一方で、その難解さや膨大な情報量から、読み通すには根気が必要であるという声も見られますが、それをも乗り越える価値のある読書体験を提供すると評されています。

イングランド労働者階級の形成の著者情報

エドワード・P・トムスン(1924-1993)は、イギリスの歴史家であり、社会運動家でもありました。『ニュー・レフト・レヴュー』の創刊メンバーとしてイギリス新左翼運動にも関わり、ウォーリック大学のリーダー(准教授)を務めました。彼の研究は、歴史の主役を一般の人々に置き、「下からの歴史」を重視するアプローチで知られています。本書の翻訳者である市橋秀夫氏は埼玉大学助教授(当時)で、イギリス社会史を専門としており、芳賀健一氏と共に本書の翻訳を手がけました。

イングランド労働者階級の形成の出版社情報

青弓社は、1981年に設立された東京都新宿区に拠点を置く出版社です。「いま・ここ」を射抜くをモットーに、哲学・思想・宗教・社会学・芸術・サブカルチャーなど、人文科学系の幅広い分野の書籍を刊行しています。特に社会学や歴史学の分野では、学術的な深さと現代的な視点を兼ね備えた書籍を多く手がけており、本書のような記念碑的な著作の翻訳・出版も積極的に行っています。

イングランド労働者階級の形成を購入する前に確認したい情報

発売日は2003年05月30日頃、ISBNは9784787232137です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。

イングランド労働者階級の形成の書評まとめ

『イングランド労働者階級の形成』は、産業革命期のイギリス社会を民衆の視点から深く掘り下げた、社会史研究における不朽の名著です。その圧倒的な情報量と分析の深さは、歴史や社会に関心を持つ読者にとって、計り知れない知的な刺激となるでしょう。分量に圧倒されるかもしれませんが、読み応えのある一冊として、ぜひ手に取っていただきたい作品です。

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