中国前漢時代の歴史家である司馬遷が編纂した中国最古の通史『史記』は、その歴史的・文学的価値から後世に多大な影響を与えてきました。本書『国宝史記夏本紀 秦本紀』は、この『史記』の中でも特に重要な「夏本紀」と「秦本紀」を収めたもので、公益財団法人東洋文庫が所蔵する貴重な古典籍を全編フルカラー原寸で影印した「東洋文庫善本叢書」シリーズの一巻として刊行されました。日本の平安時代には紀伝道の必修科目とされ、中国古代史の知識源泉としてだけでなく、文章作成の手本としても重宝された『史記』の、日本における受容の一端を垣間見ることができる貴重な資料です。
国宝史記夏本紀 秦本紀の基本情報
| 書名 | 国宝史記夏本紀 秦本紀 |
|---|---|
| 著者 | 司馬遷 |
| 出版社 | 勉誠社 |
| 発売日 | 2014年09月 |
| ISBN | 9784585282013 |
| シリーズ | 東洋文庫善本叢書 |
| ジャンル | 人文・思想・社会 |
| 価格 | 27,500円(税込) |
国宝史記夏本紀 秦本紀はどんな本?
本書は、司馬遷が撰述した中国最古の通史『史記』のうち、「夏本紀」と「秦本紀」を収録した影印版です。特に、院政期に書写された『史記集解』の注釈書を底本としており、巻首には高山寺の朱印、本文には墨書の古訓や朱のヲコト点が付されている点が特徴です。 この典籍は、紀伝道の家に伝来したものと考えられており、日本文化史上極めて貴重な逸品とされています。 「東洋文庫善本叢書」シリーズは、国際的な東洋学の研究拠点である東洋文庫が所蔵する国宝や重要文化財を含む古典籍を、高精細な製版・印刷技術で原本の質感を再現し、全編フルカラー原寸で影印するものです。 これまで公開されることのなかった典籍も多く含まれており、今後の研究の基礎資料となることが期待されています。
国宝史記夏本紀 秦本紀の内容と読みどころ
特徴1:中国最古の通史『史記』の貴重な写本
「夏本紀」と「秦本紀」という『史記』の根幹をなす部分を、院政期に書写された『史記集解』の注釈書から影印しており、歴史研究における一次資料としての価値が高いです。
特徴2:日本における『史記』受容の痕跡
巻首の高山寺の朱印、本文の墨書の古訓や朱のヲコト点など、日本でどのように『史記』が読まれ、学ばれてきたかを示す貴重な情報が豊富に含まれています。
特徴3:高精細なフルカラー影印
東洋文庫所蔵の国宝級古典籍を、筆致や書入、訓点、さらには紙背の墨付まで仔細に観察できる高精細なフルカラーで再現しており、原本の持つ情報量を余すところなく伝えています。
この本がおすすめの人
本書は、中国古代史、特に『史記』に関心を持つ研究者や学生に特におすすめです。また、日本の古典籍、書誌学、あるいは日本における中国古典の受容史を研究する方々にとっても、貴重な一次資料となるでしょう。さらに、高精細な影印を通じて、書物の美しさや歴史的価値を深く味わいたいと考える、古典籍愛好家や文化財に関心のある読者にも適しています。
国宝史記夏本紀 秦本紀の評判・口コミ
『国宝史記夏本紀 秦本紀』は、「東洋文庫善本叢書」シリーズの一巻として、その学術的価値が高く評価されています。特に、司馬遷の『史記』の中でも重要な「本紀」の部分を、院政期に書写された『史記集解』の注釈書から影印している点が、研究者にとって非常に貴重な資料であるとの声が見られます。 高山寺の朱印や古訓、ヲコト点といった、日本での受容を示す痕跡が詳細に再現されていることに対し、日本文化史研究における貢献を評価する意見もあります。 全編フルカラー原寸での影印は、これまでに公開されることのなかった典籍の細部までを視覚的に捉えることを可能にし、今後の研究の基礎図書として期待されています。
国宝史記夏本紀 秦本紀の著者情報
司馬遷(紀元前145年頃~紀元前86年頃)は、中国前漢時代の歴史家です。 彼の家系は代々、天文や暦法、歴史記録の保管・整備を司る史官(太史公)を務めていました。 父である司馬談も太史令の職にあり、孔子の『春秋』以降の歴史書がない空白期間の歴史を編纂するという使命感を抱いていました。 司馬遷は父の遺志を継ぎ、各地を周遊して資料を収集し、歴史書編纂に着手しました。 しかし、武帝の怒りを買って宮刑に処されるという苦難を経験しながらも、執筆を続け、中国の正史の規範となる『史記』全130巻を完成させました。 『史記』は、伝説上の五帝から武帝までの約3000年の歴史を紀伝体で記述しており、その文学的価値も高く評価されています。
国宝史記夏本紀 秦本紀の出版社情報
勉誠社は、学術書および専門書の企画、編集、出版、販売を主要事業とする出版社です。 日本史、中国史、文学、文化史、図書館情報学、美術史、言語学、技術史、考古学など、人文科学から社会科学、さらには一部の自然科学分野にわたる幅広いテーマの書籍を刊行しています。 1967年に設立された勉誠出版株式会社の業務を、2021年に設立された株式会社勉誠社が引き継ぎ、学術書の出版活動を継続しています。 本書が収録されている「東洋文庫善本叢書」シリーズは、同社の学術出版における重要な取り組みの一つであり、貴重な古典籍の影印を通じて、研究者や読者に質の高い資料を提供しています。
国宝史記夏本紀 秦本紀を購入する前に確認したい情報
発売日は2014年09月、ISBNは9784585282013です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。
国宝史記夏本紀 秦本紀の書評まとめ
『国宝史記夏本紀 秦本紀』は、中国史の根幹をなす『史記』の貴重な写本を、高精細な影印で現代に伝える一冊です。司馬遷の偉業に触れ、古代中国の歴史を深く探求したい研究者や、日本における古典籍の受容に関心のある方にとって、必携の資料となるでしょう。単なる歴史書としてだけでなく、書物としての美しさや、過去の読者の息遣いを感じさせる古訓・ヲコト点など、多角的な視点から楽しめる、学術的価値の高い出版物です。


