西加奈子さんの5年ぶりとなる長編小説『きずもの』は、直木賞受賞作『サラバ!』や、がん治療ノンフィクション『くもをさがす』に続く、待望の新作です。絶望と勇気をテーマに、それぞれに傷を抱えた人々が織りなす人間模様を深く描き出します。新聞連載を経て加筆改稿された本作は、著者の新たな代表作として、読者の心に深く響くことでしょう。
きずものの基本情報
| 書名 | きずもの |
|---|---|
| 著者 | 西 加奈子 |
| 出版社 | 小学館 |
| 発売日 | 2026年09月30日頃 |
| ISBN | 9784093867887 |
| ジャンル | 小説・エッセイ |
| 価格 | 2,200円(税込) |
| 楽天ブックス評価 | ★4.1(10件) |
きずものはどんな本?
本作は、小説家・松川貢と郷里の幼馴染みである田持猛、そして写真家のパーティーで出会った遥と親友の万千花という二組の人間関係を軸に展開します。それぞれの人生が時間を経て交錯し、幼少期からの関係性や、傷を抱えた人々の内面が丹念に描かれます。物語の一部はカナダ・バンクーバーを舞台とし、登場人物たちが抱える葛藤や、他者との関係性の中で変化していく様が描かれています。タイトル『きずもの』は、傷や背景を抱えた人々を指し、傷を消すのではなく、抱えたまま肯定する著者の姿勢が作品の軸となっています。
きずものの内容と読みどころ
特徴1
「きずもの」というタイトルに込められた、傷や背景を抱えた人々が、その傷を消すのではなく、抱えたまま肯定し、生きていく姿を描くという著者のメッセージ。
特徴2
小説家と幼馴染、そして二人の女性の人生が交錯し、登場人物たちが抱える葛藤や、他者との関係性の中で変化していく様を丹念に描く複雑な人間関係と内面の深掘り。
特徴3
北海道新聞、中日新聞、東京新聞、西日本新聞朝刊各紙で2025年4月から2026年5月まで連載された後、加筆改稿を経て単行本化された、3年の執筆期間をかけた著者の集大成。
この本がおすすめの人
西加奈子さんの作品、特に『サラバ!』などの長編小説を愛読している方におすすめです。人間の心の機微や複雑な人間関係、そして再生の物語に深く触れたい方や、現代社会で生きる中で、自分自身の「傷」や「弱さ」と向き合い、それを肯定するヒントを得たいと感じている方にも響くでしょう。文学性の高い作品や、読み応えのある群像劇を求めている読者にも適しています。
きずものの評判・口コミ
読者からは「読み終わりたくなかった」「絶望と希望が入り乱れる」といった声が聞かれ、重たいテーマを扱いながらも、ユーモアや登場人物への愛おしさを感じるという感想が見られます。 「傷ついたことを無かったことにはせず、自分の大切な一部として見つめ直したいと思えた」といった書店員のコメントもあり、自己肯定や生きる勇気を与えられる作品として評価されています。 また、人間関係の面倒くささや温かさ、どうしようもなさを含めて描かれている点、登場人物たちの魅力が多層的に描かれている点も読みどころとして挙げられています。
きずものの著者情報
西加奈子さんは1977年イラン・テヘラン生まれの小説家です。2004年に『あおい』でデビューし、翌年の『さくら』がベストセラーとなりました。 2015年には『サラバ!』で直木三十五賞を、2024年にはノンフィクション『くもをさがす』で読売文学賞を受賞するなど、数々の文学賞に輝いています。 勢いのある軽快な筆致で人情や人生の機微を描き、人の弱さや可笑しさをテーマにした作品を多く発表しています。 また、ご自身の作品の装画を手がけるなど、画家としても活動しています。
きずものの出版社情報
小学館は1922年創業の日本の大手総合出版社です。 かつては小学生向けの教育図書出版を主軸としていましたが、現在は雑誌、書籍、コミック、児童書、文芸書など多岐にわたる分野の出版を手がけています。 文芸書編集にも力を入れており、紙の文芸誌『GOAT』の刊行や『GO-mono文学賞』の運営を通じて、新たな才能の発掘にも積極的です。 西加奈子さんのデビュー作『あおい』も小学館から刊行されており、長年にわたり著者の作品を世に送り出しています。
きずものを購入する前に確認したい情報
発売日は2026年09月30日頃、ISBNは9784093867887です。価格や在庫は変わるため、注文前に楽天ブックスの最新表示をご確認ください。
きずものの書評まとめ
西加奈子さんの5年ぶりの長編小説『きずもの』は、人生で負った傷や葛藤を抱えながらも、懸命に生きる人々の姿を描いた人間ドラマです。著者の持ち味である、軽快ながらも深みのある筆致で、読者に絶望と勇気、そして自己肯定のメッセージを届けます。読み応えのある物語を求める方、西加奈子さんの新たな代表作に触れたい方にとって、心に深く響く一冊となるでしょう。


